
お稲荷さんは神道だよね
名古屋で仕事をしている時に仕事先の方々がとても良い人たちばかりで、打ち合わせと称して名古屋見物をさせてくださった。その時に「商売繁盛をお願いにお稲荷さんへ行こう」とおっしゃって豊川稲荷に連れてってくださった。
その時は何も考えない若造のゆえ、柏手うって神社だと勘違いしてお参りして、うなぎ屋さんで美味しい鰻をご馳走になったことしか覚えていない。
何も知らないとはおそろしいもので、2025年にバンテリンドームへ野球観戦の帰りに豊川稲荷さんに行って、びっくり。お寺さんじゃん。
東海圏では超メジャーな初詣場所のお稲荷さん
お稲荷さんのある豊川市は人口18万人ほど、そこへ年間500万人の人がおとずれる超メジャーな観光スポットです。名鉄に乗れば豊川稲荷まで電車でGO、参道にはお土産物屋さんや食べもん屋さんが。お正月三ヶ日の初詣だけでも150万人。そして札幌、東京、大阪にも豊川稲荷さんの別院があります。
「豊川稲荷」さんは通称で、ホントのお名前は「圓福山豊川閣妙嚴寺」という曹洞宗のお寺さん。そして私の浅い記憶で拝んだ場所はお寺の本殿。そして千手観音さまがおられる御本堂がメインということを知り、またびっくり。パワースポットとして人気の狐塚をお参りして、敷地もこんなに広かったんだぁと。
ただ本殿で柏手をうっていたのは私だけでなく、その日ご参拝されていた方もパン、パンと。それでいいんですと豊川稲荷さん側も。この御本殿におられるのは豐川吒枳尼眞天・トヨカワダキニシンテンさま。稲穂と宝珠を持たれた女性の仏さま。そのため江戸時代に農家さんからのご神徳を得て、御本堂の千手観音さまよりも有名になったトヨカワダキニシンテンさま。
豊作になれば、豊かになる。それが今では商売繁盛、大漁繁栄のご利益があると豊川いなりさんが有名になったそうです。今風では幸運が引き寄せられると。
おん しらばった にりうん そわか
豐川吒枳尼眞天さまが従えているのがお狐さん。そうお稲荷さんといえば、お狐さん。でもインドではジャッカルを従えているのがダキニシンテンさまです。
日本にいらっしゃって眷属のジャッカルがキツネに変身。キツネは田んぼにイネを植えるときに現れて、稲刈りの時期には姿を消すと言われますが、そのためお狐さんは稲穂を口にくわえた姿で田んぼの守り神だったりしますよね。これはお稲荷さんの総大将、伏見稲荷さんのキツネさんとおんなじ。
狐は悪さをするような感覚がある人が多いですが、それは大陸的な感覚ではないでしょうか。本来私たちのご先祖は動物たちと共に生活してたわけですよね。
日本ではキツネ、ヘビ、クマさんも隣に住んでる人
最近のばかな感覚だなぁというのが「クマが出た」というニュース。「サルが出た」その次は「おばけが」そう言うことを言われると人はどうなります? 人を誘導する方法の一つにまんまと利用されているだけですよね。クマはマイナスイメージですか? 熊のプーさんは? くまモンは?
日本では「狐女房」と言う、狐さんが人間に化けて農家に富をもたらすと言う話は色々な場所で聴きます。「鶴の恩返し」みたいな民話ですね。日本では動物がすぐ隣に出てくる。
なぜ? 狐さんがお稲荷さんの眷属になったのか。
『稲荷大明神流記』には、
9世紀、稲荷山は龍頭太さんと呼ばれる山神さまの持ち物でした。弘法大師空海がこのお山で修行される時が来ます。龍頭太の山神さまは、弘法大師空海から真言宗の教えをきいて帰依するんです。そして稲荷山を弘法大師に譲ったんです。弘法大師は、稲を背負った老翁をお招きして、その次に船岡山から狐夫婦とその子が訪れます。その狐たちは霊智を持っていて地域を護り、人々に利益をもたらすと。そして稲荷大社の神の使いとなるんですね。
稲を背負った老翁の姿、それって吒枳尼眞天さまと同じじゃない? 日本にとっては稲作というのは生きるためには最重要の一つ。そして弘法大師の時代は、お米はお金ですからね。農耕信仰の神さまは、日本ではヘビやキツネと言われていますよね。だから吒枳尼眞天さまの眷属がジャッカルからキツネに変わったんじゃないでしょうか。
修験者さんの腰巻きを皆さんご存知ですか。キツネの皮だったりしますよね。修験者さんは秘密の祈祷術によって解決法を見出したりしますよね。
別に神道と仏教を分ける必要はなかった
聖徳太子の四天王寺さんには鳥居があり、五重塔があり金堂がある。それがよしとされるのが日本の信じるという行動の規範だったんですよね。宗教同士は争い合うと言うのもよくわかっていた、だから人に宗教を無理強いしない、これが基本線だと。
ご祈祷の時の唱える文言・祭文と言いますが、お稲荷さまの祭文は『乙足神供祭文』という極秘の文章と言われてます。伏見稲荷さんの本願所である愛染寺で祈られた文言と同じです。
人の生きる年月で大ごとは考えてはいけない
どうして人は祈るのでしょうか。それは解決策がなかったり、どうしたら良いか思いつかないから。こころを穏やかにしたいのが人間の本性です。
豊川稲荷さんでは、令和8/2026年、令和9/2027年にお稲荷さんの本殿に祀られている豐川吒枳尼眞天・トヨカワダキニシンテンさまのご開帳があります。この機会にぜひ豊川稲荷さんにお参りされてはいかがでしょう。
豊川稲荷 〒442-0033 愛知県豊川市豊川町1
72年ぶりとなる秘仏・豊川吒枳尼真天の御開帳が開催
開催期間は2026年11月1日(日)から11月23日(月・祝)まで
詳しい祈祷の申し込みや行事日程については
