お花見文化の原点・太閤秀吉公の醍醐の花見@Nippon Kyoto Hanami

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花見の宴会は秀吉が発祥

お花見文化の発祥は奈良時代ですが、当時は梅の花を愛でていました。東風吹かばで知られる菅原道真公の飛梅伝説は日本人なら知らない人はいない。お花見文化の原点・太閤秀吉醍醐の花見

じゃぁお花見が桜を愛でることに変化したのは、というと平安時代以降と言われています。そしてお花見文化を作り出したのは太閤秀吉公と言われています。

その壮大なお花見宴会がここ京都醍醐寺で行われた「醍醐の花見」。慶長3年3月15日、これは太陰暦ですから今の太陽暦にすると1598年4月20日のこと。えぇ、4月の二十日なんてお花見遅くない??と。京都伏見醍醐寺

お花見🍡は秀吉さんから始まった

今のお花見宴会の桜は江戸時代に江戸染井村で接木という手法で人工栽培されたソメイヨシノが主流ですが、桜の木はソメイヨシノだけが桜ではありません。なぜヨシノと名がついてるかというと、奈良吉野村の山桜の名所から名付けられています。江戸時代までは山桜、大島桜などが桜のお花見の主役だったのです。

奈良吉野の桜

奈良吉野の山桜

太閤秀吉はその吉野の桜を愛でています。文化が花開いた桃山時代の「桃山」という名称の由来にもなったのは、秀吉の邸宅にあった桃の花からです。彼は今でいうガーデニィストとも言われています。そしてなんと醍醐寺に吉野の桜を移植しています。

700本もの山桜を吉野の山から持ってきて、醍醐山に植えたのです。そしてその桜を愛でて千三百人の客人を招き、大盤振る舞い。全国各地から献上されたお酒や銘菓を楽しんだと。この豪華絢爛なお花見の模様が口伝で伝わり、現在の私たちのお花見文化につながっているのです。

広大な醍醐寺を巡るポイント

秀吉公は武士が戦うことを嫌っていました。そして穏やかな日本社会を望んでいたのです。天下泰平の世にするめに「刀狩り」を実施、武士から刀を取り上げたのも秀吉公。日本人に愛されているのがよくわかります。京都伏見醍醐寺

醍醐寺は千三百人のお花見ができるほど広大な敷地です。醍醐山全体が見どころにもなっています。山の上の上醍醐には奥の院に観音さまがいらっしゃいます。じっくりと観光するには1日で無理です。そこで下醍醐でぜひおさえておきたい観光ポイントをご紹介しますね。お花見文化の原点・太閤秀吉醍醐の花見

1太閤秀吉公の設計による庭園がある三宝院↑写真
2.京都最古の五重の塔。ここの庭園には大きなシダレ桜が咲きます。ただしシダレ桜はソメイヨシノより開花が早いです。
3.弁財天さま。五重の塔横にある池が目印。秋はここがもみじする名所になり美しいです。お花見文化の原点・太閤秀吉醍醐の花見

秀吉公が愛した三宝院

総門を入ってすぐの左側に三宝院はあります。華やかな桃山文化を堪能できる場所で、長谷川等伯の一派が描いた豪華な襖絵の金色が眩しいです。そして見どころはなんといっても秀吉公が設計した日本庭園。庭を観ながら瞑想したい気分になります。

お花見文化の原点・太閤秀吉醍醐の花見

三宝院入り口にあるシダレ桜

総門前の高田馬場の両脇には山桜が美しいです。ただ注意していただきたいのが、ソメイヨシノの開花時期とは違います。人工クローンのソメイヨシノはクローンですので、みんな一緒に咲きますが、他の桜は開花がソメイヨシノより早めのシダレ桜や遅い山桜があります。京都にはもっと遅く咲く背が低い御室桜もあります。

お花見文化の原点・太閤秀吉醍醐の花見

宝物殿・霊宝館庭園のシダレ桜

三宝院では大紅シダレ桜が春を彩ります。総門の醍醐寺入り口から左の三宝院みたあとは、今度は右に行ってくださいね、そこには宝物殿・霊宝館があります、ここのシダレ桜も大きくて素敵です。

また40本以上ある桜の中には、京都で最古のソメイヨシノの巨木、推定樹齢100年も咲いています。もちろん宝物も国宝重文ばかりで凄いです。その数7万5千点、まぁ全部見ることはできませんが。

京都最古の五重の塔

奈良法隆寺の五重塔と山口瑠璃光寺の五重塔と共に「日本三大名塔」に数えられてきたのが醍醐寺のの五重塔。天暦5/951年に完成したこの五重塔は、朱雀天皇が父である醍醐天皇の冥福を祈って起工したものです。もっとも下の屋根が少し大きめで天を突き刺す相輪までカタチが綺麗な塔です。お花見文化の原点・太閤秀吉醍醐の花見

スタイルの良さにもなっているのが全体の高さ38mに対して、1/3の高さの13mにもなる相輪です。毎月醍醐天皇の命日29日10時半と13時半には五重の塔で法要があります。この時に写経納経すると法要中に四方の扉から五重の塔内部を拝むことができます。

お花見文化の原点・太閤秀吉醍醐の花見「敗戦とは、自分は負けてしまったと思う戦いのことである」と言ったフランス哲学者・サルトルは、日本文化の奥深さにこの五重の塔の前で「まけた」と絶句したと伝えられています。

パワースポット弁財天さま

醍醐寺を訪れるベストシーズンは桜の咲く時期ですが、秋の紅葉もオススメです。今ユーチューブでは、弁財天さまが人気ですが醍醐寺の弁財天さまもパワースポットと言われていますよね。お花見文化の原点・太閤秀吉醍醐の花見

弁財天さまがいらっしゃる弁天堂の前には池が広がっていて、その周りはカエデが多いです。ですから秋のシーズンにもなると美しくもみじします。

それからここのオススメが池のそばにあるお茶屋さん「寿庵」。京都観光なら、一度は境内にあるお茶屋さんで一服する、これコレ。可愛い女の子がお茶屋の看板娘ならなおのことよし。お花見文化の原点・太閤秀吉醍醐の花見

醍醐寺は京都の碁盤の目の南の端にあります。ですから、御所近辺の観光と一緒に1日で巡るのはお勧めしません。世界で一番の京都といえば鳥居だらけの伏見のお稲荷さんとここ醍醐寺で一日終わってしまいます。あきな、ら京都一番の紅葉の名所・東福寺さんと醍醐寺でもみじしておしまいですね。歩くのが苦手の人にはちょっときつめですが、お稲荷さん+東福寺+醍醐寺でもう満腹京都です。

醍醐寺 京都市伏見区醍醐東大路町22
上醍醐/開門9時00分~閉門16時00分

醍醐の花見

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