下鴨神社で一番のパワースポット大炊殿
「大炊殿/おおいどの」とは、かつて神様にお供えするお食事「神饌/しんせん」を調理していた社殿をさします。国の重要文化財に指定されていて、その社殿の横には井戸があり、その前には神さまが降臨する磐座があります、写真↑。
葵の庭にある磐座は「水ごしらえ場」と呼ばれています。12月の若水神事をはじめとする水にまつわる祭事が行われる場所でもあるのですが、結界が張られた岩には、水の神が降臨されるとの伝承があるのです。
確かにひきつけられるような力があり、また万物生命のみなもとでもある水をつかさどる場所ですから、静寂な気が漂っています。
「大炊殿/おおいどの」への参拝の手順
まずは井戸の上に建つことから井上社の別名を持つ「御手洗社/みたらししゃ」へ。土用の丑の日の足つけ神事御手洗祭りのころになると、不思議と川や池からひざがつかるほどの清水が湧き出てくるため「鴨の七不思議」のひとつに数えられています。
この御手洗社には「みたらしの池」に浸すとおみくじの結果を見ることができる「水みくじ」があり、これが大人気。水につけてもすぐに出てこないところがまたいいのですが、何が書かれているのかドキドキしながら待つ時間もまたいいのです。
水みくじよりも食い気の方には、京都名物の「みたらし団子」そう、ここ御手洗社のみたらし池から湧き出てくる水の泡を形どったのがみたらし団子の始まりなんです。「京名物 加茂みたらし茶屋」でぜひ食べてみてください。大炊殿には、みたらし団子の資料なども展示されています。
大炊殿への入場口は御手洗社の横上がったところにあり、入場口の隣にある社務所で拝観料500円を納めて敷地内に入ります。
下鴨神社本殿の裏をまわり
「浦の廻廊」と呼ばれる木道が社殿周りの森の中にあります。一歩足を踏み入れた瞬間になんだか、違う気が漂います。何か特別な場所であることを実感できるのです。奥にいらっしゃる神さまにおまいりする参道というのが浦の廻廊です。社殿裏の中央あたりで、参拝できる場所があります。
社殿の裏を抜けると、下鴨神社のシンボルであるフタバアオイが自生する「葵の庭」に出ます。ツワブキなどの薬草類やカリンの古木があり、カリンの実がなる時季は「大炊殿」の入り口に「お持ち帰りください」と置かれています。
神さまへの食事を作る場所ですから、不浄であってはいけませんから、なにかしら凛とした空気が漂っています。
「大炊殿」には神さまにお供えする食事についての展示がされているのですが、料理に興味がある方なら面白いのでぜひ上がってごらんください。
「大炊殿」の東には水ごしらえ場の間にある井戸「御井/みい」、そして西には上皇や皇后などがかつて使用していた唐車、神社にまつわる美術品が展示された「神服殿」、葵祭で使用されている馬車が展示されています。
〒606-0807 京都府京都市左京区下鴨泉川町