日本一の那智の滝、でも神社さん?お寺さん
那智の滝の横にあるのが熊野那智大社。「でも那智の瀧の横には三重塔があるから、お寺さん?」誰しもがそうおもいますよね。実は熊野那智大社と西国三十三ヶ所第一番札所那智山青岸渡寺というお寺さんはおんなじ場所にあるのです。そうです青岸渡寺さんの三重塔。
落差133m、銚子口の幅13mの日本一の名瀑で、日本一の那智の滝が熊野那智大社の別宮、飛瀧神社のご神体です。ここが那智大社と間違える人もいますが、ここから山を登ったところが那智大社です。滝の上にはしめ縄がかけてあります。熊野の山塊、その奥方より流れ落ちる姿は圧巻です。滝つぼのまじかまで行けます。行きは下りで、帰りは登りですが楽です。
滝のある那智山原始林には60余りの滝があって、そこは瀧篭修行の行場です。熊野那智大社は、467段におよぶ石段の上標高330mのところにあります。御主神は夫須美神(ふすみのかみ)。伊弉冉尊(いざなみのみこと)とも言われる夫須美神は、万物の生成・育成を司るとされ、農林・水産・漁業の守護神、縁結びの神様また、諸願成就の神としても崇められています。
これこそ玉石混淆
那智大社に行くまでの参道は世俗的なおみあげもん屋さん、郵便局とキョロキョロできます。子どもにはねだられて、ラムネをここでよく飲みました。
ここでのおみあげもの一番が那智黒です。熊野で採れる那智黒石のことですが、ホンモンは高価です。メイドイン中国は石ではなくてプラやクズ石を接着剤でつけたものです。本物の那智黒石の硯は良いすり具合なのですが。関西、東海人なら知らない人はいない那智黒といえば、黒飴キャンディーの食べる方は美味しいです。
参道のおみあげもの屋さんにお聴きすると「ここは滝と西国霊場のお寺さんと熊野三山の那智大社、三つがある。それぞれをお目当てに人が来るので商売が成り立つんだよ」と。おみあげもの巡りも旅の楽しみのひとつですから、そういう意味では熊野三山ではここ那智大社が面白いかな。
森林浴を楽しみながらプチ熊野詣を楽しむ
石畳が美しい「大門坂」を上がるコースは超オススメ。約2.7kmなので1時間もかかりません。苔むした石段と杉木立は熊野古道の雰囲気も満点でインスタ映えします。昔のいでたちコスプレ外国人さんも歩いてはるけど「それ、しんどくない」。大門坂入り口には駐車場もあり、バス停留所もあります。そこから那智山へ登って降りてだと2-3時間くらいの所要時間です。これ初めて訪れる人にはオススメコースです。クルマで横付けしてはいおしまいでは日本一のありがたさがぁ。
バス/紀伊勝浦駅から熊野交通路線バス「那智山行き」で「大門坂」経由して約30分、終点バス停下車、徒歩15分、登り石段が続きます
〒649-5301 和歌山県東牟婁郡那智勝浦町大字那智山1