天空の城と呼ばれる竹田の山城
日本屈指の山城として知る人ぞ知る存在だった竹田城跡。姫路から城崎温泉に行く播但線の途中にある「竹田駅」のすぐ横がお城のある山。毎年豊岡を訪れて居たので、四十年ほど前から知っていました。1990年には映画『天と地と』のロケで使用された城郭があって、それを円山川挟んで盆地のとい面にある立雲峡から観た記憶があります。
盆地は風がないときに空気が淀む。竹田は円山川が走るので、秋から冬場はその水蒸気などで霧が出ることがあります。私は一度、深い霧でこのあたりで車をぶつけたことがあります。
中国山地の盆地では、この「雲海」とよばれる現象が発生する地域がいくつかあります。有名なのが広島県三次市の雲海で、それを広島カープのズースタでは一塁側スタンドで雲海を発生させてて人気だ。ただし濡れますけどね。岡山県高梁市も雲海で有名、しかも竹田城と同じように山城があります。ただあまり雲海を高いところから見ようなんて思わない方が良いです。雲海は毎日出るもんでもないですし、深夜の登山は装備も大変で、注意も必要ですからね。
雲海に浮かぶ天空の城
平成18/2006年に『日本100名城 公式ガイドブック』の巻頭で「雲海に浮かぶ天空の城〜竹田城」が紹介されたり、Google検索の「冬のお出かけ」のCMで竹田城が登場。一気に全国区の行ってみたい人気のお城となりました。しかも誰もが一度は行きたい城、姫路城とセットで竹田城を巡る人も多いです。海外からのお客さまも多いですね。
JR姫路駅から竹田駅までは特急はまかぜで1時間、各駅停車でも接続によって1〜2時間で到着します。竹田城へ登山の後、身体を休めに豊岡城崎温泉へというコースも超おすすめです。JR「竹田駅」から和田山経由で「城崎温泉駅」まで47分です。関西からだと、竹田城と温泉を日帰りで楽しめるオススメの観光コースです。
JRの駅の裏から登山口が有り、1時間ほどの登山で登城できます。登山コースとしては駅裏コースと表米神社登山口があります。クルマ、バイクなら竹田城の裏がわ「山城の郷駐車場」から西登山道を40分歩いて城に到着します。山城の郷には天空バスが運行しています。クルマだと登山口前の寺社群を見ながらといかないので残念。
城の中は観覧料金が必要で一方通行です
竹田城あとの城壁の中は一方通行なので、入口が近いのは竹田駅裏の登山口がオススメです。登山ですので、軽装では無理、きつい山です。また竹田の町には駅周辺にコンビニなどはありません。姫路などで飲料や食料を準備されて行くのが良いと思います。クルマなら円山川沿いにコンビニがありますが。城内観覧料金は高校生以上500円、中学生以下は無料です。
駅にせり出すようにそそり立つ山をご覧になるとわかるのですが、かなり急な登山道です。標高353.7メートルの城まではあまり視界もひらけているとは言えません。コナラのブナ林群の中を歩きます。神社側の登山道は駅裏よりも急です。460段の高い階段なので、登りではおすすめできません。
ただ雲海を観るには深夜に山に登らなければならないので、よほど雲海を観たいという人以外には深夜の山登りはオススメしませんが。雲海の中に観える竹田城を観るのなら、立雲峡側からご覧になられると良いとおもいます。ただし立雲峡にはクルマ、バイクなど移動手段が必要です。
竹田城縄張り
縄張りの規模は南北に400m、東西に100mとかなりの規模の大きさです。完全に残って居る石垣遺構としては全国屈指の規模です。
竹田城の石組みは姫路城と同じ「あのう積み」と呼ばれるものです。比叡山のお膝元の大津阪本町穴太に住む「穴太衆」と呼ばれる石積み技術を持つ職人集団によるものです。
お城の成り立ちは、山名氏と赤松氏の間で生じた対立で、山名氏の最前線基地として竹田城が築かれました。永禄12/1569年木下藤吉郎秀吉が生野銀山から此隅山城まで10日間で18城を陥落させる。
天正5/1577年に羽柴秀吉が播磨を平定したのち、再び但馬攻めにより羽柴秀長が竹田城代に。慶長5/1600年の関ヶ原の役後、竹田城廃城となります。
天空の城〒669-5252 兵庫県朝来市和田山町竹田古城山169番地
入城時間/12月-1月3日10時00分~15時00分
9月中旬-12月初旬6時00分~17時00分
3月1日-9月中旬6時00分~18時00分
登山道には門があります、上記時間以外は鍵がかけられます。
入場料/¥500 中学生以下は無料
情報館「天空の城」、後ろに見える山の頂上に石垣が