京都のはずれた良い所
なぜそんなに色んな場所に行くの？ とよく人に聴かれる。学生時代は色んな場所の大学に入った友だちの下宿を目指して、遊びに行った。就職すれば、また友人を訪ねてと。
学生時代、友人を訪ねた中の一つに京都の深草がある。龍谷大学という仏教系の大学がそこにはあって、美人さんが多いので有名だった。芸者さんで学生してはる人がいたのには驚いた。
深草は京都の碁盤の目からは南に外れた場所で、静かなところ。その深草はもともと藤森神社/ふじのもりじんじゃさんの広大な境内の一つでもあったと、学生時代の友人に教えてもらった。
深草には今では外国人たちがこぞって参拝する伏見のお稲荷さんがある。そして伏見稲荷大社の境内の中に藤尾社という神社さんがあり、もともとそこがこの藤森神社さんの鎮座していた場所。
お神輿の巡行はそこで行われるとか。ということは元々の藤森神社さんの境内はとんでもなく広い地域だった。
アジサイや菖蒲が咲く神社さん
京都のお宮さんなのに静かでゆったりとした時が流れる神社さん、学生時代参拝させていただいた時と2024年も変わらず、そしてなぜだがお宮の後ろ側から地元の人が入り、そして参道を南へと通り抜けて行く光景も変わらないなぁと。
ほどほどの町の少し大きな神社さんという雰囲気でえぇんです。京都というくくりでは意外と人の数もほどほどの穴場かもしれませんね。
ちょうどアジサイの季節だったので美しかったです。藤森だからフジの花を、ということで藤棚を再建するクラウドファンディングをされています。フジの花で飾られた境内にも訪れてみたいものです。
5月5日の菖蒲の節句の発祥の地
勝負と菖蒲を言葉合わせした「藤森祭」別名「深草祭」が5月5日に開催されます。鎌倉時代から続くお祭りで、武者行列が有名です。駆馬神事がこの時行われます。そのため競馬関係の方の参拝が多いのです。
陸奥国で反乱が起こった時に、早良親王が征討将軍となり戦勝祈願をここ藤森神社で行い、ご出陣されたのがが5月5日で、これが現在の馬で駆けながら文字を書いたり、曲芸をする駆馬神事の由来となっているそうです。
早良親王は延暦4/785年の藤原種継暗殺事件に連座し、廃太子の罪を着せられ、淡路島へ島流しになった天皇さんです。無実を証明するために、絶食して命を絶った早良親王を藤森神社に祀ったことで、藤森天王社とも言われて「御霊信仰」の要素も併せ持つようになったと伝えられています。
歴史は古く1800年前に創建された古社
神功皇后摂政3/203年に三韓征伐から凱旋した神功皇后が、山城国深草の里の藤森にいくさ旗を立て、兵具を納め、塚を作り、祭祀を行ったのが藤森神社の発祥とされています。
駆馬神事が行われることもあり、馬と勝負事の神社として知られていて、競馬関係者やファンの信仰を集めています。絵馬には競走馬の名前が書かれたものが多いです。
神社の森は東隣にある京都教育大学の豊かな樹木群に連なっており、一体化した森のようになっていて空気の良い場所でもあります。
椿堂茶舗
京都といえば宇治のお茶
藤森神社さん近くのおけいはんの「墨染」駅すぐ横に素敵なお茶の販売店さんと喫茶店「椿堂茶舗」があります。ここは人から是非とオススメされたんですが、行ってよかったです。京都らしい喫茶店というか日本茶を飲ませてくださるお店。ほうじ茶をいただいたのですが、お抹茶が入っていて、これがまた良いのです。
藤森神社 〒612-0864 京都府京都市伏見区深草鳥居崎町６０９ 開門/9時00分～17時00分
ご祭神
素盞鳴命/すさのおのみこと
別雷命/わけいかずちのみこと
日本武尊 /やまとたけるのみこと
応神天皇/おうじんてんのう
仁徳天皇/にんとくてんのう
神功皇后/じんぐうこうごう
武内宿禰/たけのうちのすくね
舎人親王/とねりしんのう
天武天皇/てんむてんのう
早良親王 /さわらしんのう
伊豫親王/いよしんのう
井上内親王/いがみないしんのう 以上十二柱
「墨染」駅近く
椿堂茶舗 〒612-0044 京都府京都市伏見区深草北新町６３５ 営業/ 10時00分～18時00分、日曜日休み
椿堂茶舗