名月や北国日和定なき
そう、気比神社で歌ったのが松尾芭蕉/ 寛永21/1644年-元禄7年/1694年。日本海側の地域は冬場は一日の天候の変化が激しく、日照時間も少ないのが特徴です。そんな中で、名月を眺めることや天気の晴れた日に日本海を眺めることができることは、あぁ幸運だなぁと。なんかついてるぞ、って誰しも思う。松尾芭蕉だってそう思った。
敦賀の宿で芭蕉は「明日も晴れるだろうか」と宿主にまず尋ねたという。ここ敦賀の気比大社は観月の名所としても知られています。
芭蕉が次の日に行きたかったのが日本三大松原とも言われる「気比の松原」。日本に住んで居ると海岸べりには松の林があると言うのは定番で、むかし昔はどこでも観られた光景だったはず。それでも松尾芭蕉の時代に美しい松原の浜として有名だったのがここ。この他、静岡県の三保の松原、 佐賀県唐津の虹の松原、京都の天橋立の松並木、兵庫の須磨舞子の松原が有名です。
衣着て 小貝拾わん いろの月
この気比松原は現在1キロ続く国有林で、整備もされておりホントに美しいです。森林は人の手が行き届いて、美しい自然を保つことができます。
一時期、環境破壊というなのもとに木を切り倒すとかわいそうだとか、それを利権にして儲ける人がいたりして、スギやヒノキは切られなくなり花粉症が出来上がり、そして花粉症の薬が売れ、山は荒廃して地滑りが起きる。環境を食い物にする人の言い分は不思議ですね。
松は虫がつくと枯れていくので、こもを被して虫退治をしたりしますよね。人の手が加わって、自然も成り立ってるんですよね。その名の通り松の原っぱの松原海岸は約1万7千本の赤松・黒松が茂っています。
クルマ道と人道が分かれたりして散策するにもいいところ。敦賀駅から松原行きのバスがあります。歩いて行くには少し遠すぎます、健脚なら歩ける距離ですが。
敦賀で驚くのはいたる所にある松本零士さんのマンガのキャラクターたち。もちろんバス停の表示も銀河鉄道に宇宙戦艦ヤマト。
松林の中にも車道と歩道だけの道もあり散策するにはもってこい。端から端まで歩いたのですが、そこそこあります。松林を歩いた後は海岸を歩きます。砂浜は広く海はめちゃくちゃ綺麗。そして人が少ない。この写真は5月の連休期間中のものなのですが、人がホンマいなかった。
気比の松原海水浴場〒914-0801 福井県敦賀市松島町33