一番が良いわけでもなく
日本はなぜだか位というのが好きです。というか官僚社会お役所社会が、くらい役職好きなのですが。その位も、時の権力者の胸先三寸で新しい位をつくって、順番を入れ替える。まぁ、それで社会がうまく廻るのならそれで良いのですが。流行病コロナの位・等級を二類から五類にするとかしないとかで、ごちゃごちゃ言ってますが、それがお役所仕事ですから。
ただ日本のいいところは、共産主義者リベラル、官僚達だけが利権と賄賂で良い目をするのではなく、お役人の行動を制限する政治家がおられる点はまだましということですね。武家社会になったのは武家=政治家と考えたら良いかと思います。
公家さんたちの好きなようにはさせない、ましてやお寺さん、天皇家と姻戚関係を結び利益を得てた藤原氏の言うがままにもさせなかった。天皇を後ろ盾に暴利をむさぶることを許さなかったのが武士たちなんでしょうね。
臨済宗でもトップとされていた南禅寺。しかし足利氏が相国寺を建てると、そこが臨済宗のトップとなった。まぁそんなもんです。一休さんは足利氏の時代ですが、アニメでも出てくるお寺さんが御所の上にある同志社大学近くの相国寺さん。今では京都五山のトップ二ですね、足利氏時代はトップでしたが。😜南禅寺さんは別格にあたります。トップは天龍寺さん、第三位建仁寺さん、第四位東福寺さん、第五位万寿寺さん。
相手に譲るのが仏教の教え
仏教では【床座施】という、席を譲るという感覚があります。つまり相手の良いようにしてあげる。相手が得をする、相手に手柄を譲る、そんな言葉がある国が私たちの住む日本。それに感謝するという言葉があるのも、私たちの文化です、それが生まれたのは身分によって人間の優劣がないという感覚が生まれるのが私たちのDNAにあるわけですね。またそうすることで私たちの社会は上手く進んで行く。
「刺し違えても叩かなければ、ギャフンと言わせなければ、あいつが居なければ」という馬鹿な気持ちを、持ってはいけないというのが私たちの文化でもあります。刺し違えることほど恨みなり持ち仇討ちをすることも、武家の社会では許されてはいましたが。しかし、お家取りつぶしですからね。それを描いたのがAKR47・赤穂浪士四十七士です。
不識、これが自分ですとは誰もわからない
達磨大師が梁の武帝と対面した時に「私の前にいるのは誰か」と問われて「ふしき」とこたえました。不識とは、識らず。自分を説明しようとしても言葉では真の自分を説明しつくすことはできない。本当の自分とは何なのかを知るためには、心を窮/きわめていかなければならないと。
今風でいうとAKB48、誕生当時は24人ユニットで劇場デビューの時の観客はなんと7人。ドコモのCMから認知されるようになりましたよね。センターでリーダーとる女の子が顔になり、前田敦子さん、柏木由紀さん、大島優子さん、高橋みなみさん、指原莉乃さんと顔はかわる。これAKB48ですなんて、言えないのが実態。あくまでもAKB48という名前の元での自分があるわけですね。誰もこれが私とは説明などできない。
メタバースの仮想空間上の自分・アバターだってあなたですよねぇ、そんなリアルではなくWeb上でのあなたも存在する。
そんな熟考のために禅があり、茶道があるということで、南禅寺のお庭には「不識庵」と「窮心亭」というお茶席があります。
南禅寺は紅葉みて湯豆腐食べて
人は生きていくと顔も形も変わります。それが当たり前で自然なのです。季節も春が来るためには、木々も葉をつけず花も咲かない冬がある。どこが始まりでどこが終わりかもわからないのが自然。
南禅寺の名物といえば、紅葉の時季、琵琶湖疏水の流れるレンガアーチ、そして湯豆腐。海外からのお客さまにはこの豆腐だけの料理がうけます、それにめちゃくちゃ高価な食事でもないので。
紅葉は石川五右衛門の「絶景かな」の大きな三門のあたりが有名ではあるのですが、侘び寂びの禅のお寺さんのお庭をぜひ堪能してほしいですね。紅葉を庭園を散歩して観るのでしたら三門横にある天授庵さんがおすすめです。
南禅寺 〒606-8435 京都府京都市左京区南禅寺福地町
拝観時間/午前8時40分~午後5時
拝観志納金大人/方丈庭園600円 三門600円 南禅院400円